概要
DigestProはMSスペクトルを用いたプロテオミクスのためのタンパク質の酵素消化とMS全処理に特化したシステムです。溶液内、ゲル内両方でのタンパク質消化のために必要なステップの全てを完全自動化します。
加えて、DigestProは、サンプルのクリーンアップとMALDIのためのスポッティングを自動化することができます。一回に96サンプルというハイスループット処理が可能です。また、すべてのプロセスを、マススペクトルによるタンパク解析のために不可欠な、完全制御された再現可能な形で実行します。
機能
- 自動でのゲル内または溶液内消化
- そのまま実行可能、かつフルカスタマイズも可能な最適化済みプロトコル
- ステップごとに最適な温度設定が可能(加温・冷却)
- 普段お使いのバッファ及び溶液が使用可能(低ランニングコスト)
- ZipTip(または同様な逆相担体チップ)による脱塩と濃縮
- MALDIプレートへのスポッティング
- 個々のニーズに合わせてセットアップ可能なモジュール式ワークエリア
プロテオミクスをシンプルに
マススペクトルによるタンパク解析のためのサンプル調節が簡単になります
DigestProは、in-solution 分解、in-gel 分解、脱塩化や濃縮を含むサンプルのクリーンアップを、すべて実施できる装置です。すぐに使えるプロトコルを使えば、必要なすべてのステップを高いスループットの高速自動運転で即座に実施することができます。さらに、必要に応じて、すべてのステップをカスタマイズすることも簡単です。溶液内消化
1
ジスルフィド結合の還元 2
システイン残基のアルキル化 3
酵素消化(最高70℃まで) 4
Zip TipまたはStage Tipによるクリーンアップと濃縮
ゲル内消化
1
ジスルフィド結合の還元 2
システイン残基のアルキル化 3
酵素消化(最高70℃まで)4
ゲル片の洗浄とペプチドの溶出。ニードルはゲルから離れた位置で液を添加し、サンプルには触れないためコンタミのリスクはありません。
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Zip TipまたはStage Tipによるクリーンアップと濃縮

サンプルクリーンアップ
ZipTipを用いた自動脱塩濃縮機構
DigestProは自動でZipTipや同様の逆相担体チップを用いたクリーンアップと濃縮を行うことができます(ZipTipはEMD Milliporの登録商標です)。ラックに置いたチップをニードルに装着して使用し、再利用の為にラックに戻します。ZipTipのC-18担体にペプチドを吸着し、チップ上での洗浄を行います。ペプチド溶液は、少量のバッファで濃縮溶出します。必要であれば、チップを用いてサンプルを直接MALDIプレートにスポットすることも可能です。ZipTipの代わりに自作のチップ(StageTip)を用いることも可能です。アプリケーションデータ